Murorinさんの口コミ
■このお店の利用回数
10回以上
■このお店の良いところ
広島の高校生だった頃のえりは、高校まで電車で通っていた。
20年ほど前は、まだセーラー服の学校も多かったようだ。
類に漏れず、えりも紺色のセーラー服に身を包んだ女子高校生だった。
えりは、いつも同じ時刻の電車に乗り、同じ車両の同じ場所に立っていた。
前から2両目の、進行方向に向かって一番前の左側のドアのそば。
ここが、えりの特等席だった。
この場所から見える外の景色が好きだったから、いつもここに立っていた。
実は、ここに立つ理由がもう一つあった。
同じ時刻の電車の、同じ車両の同じ場所を特等席にしていた人物がもう一人いたのだ。
■女の子の接客、容姿について
えりが立つのとは反対側のドア側で、進行方向に背を向けて立つ男性。
背が高く、皴一つないスーツに身を包み、ビジネスバッグを左に持って、ずっと外を見ている。
その男性が外の景色を見ている横顔を見るのが好きだった。
その男性は、30代後半ぐらいだろうか。
えりは特に年上好みというわけではなかったが、なぜかその男性の佇まいには目を奪われた。
そして、ずっと外を見ている姿に、自然と興味を持った。
■お店の雰囲気
その男性は、えりが下りる駅の2つ前の駅で下りて行く。
開くのは、えりが立つ方のドアだ。
ドアが開くと、下りる人の邪魔にならないようにと一旦下車したえりの目の前を彼が通り過ぎていく。
さっきまで2m数十センチ離れていた彼が、えりの30cmほど前を通り過ぎていくことに、えりはいつもドキドキした。
■まとめ・感想
そして彼の背中を見送る。
それが、学校がある日の、えりの朝の日常だった。